部活で卓球をしている女子高生からの、トレーニング指導の依頼がありました。
依頼があったのは、🏓中学三年生の時からの動作への違和感が高校二年生の現在では思うように打てなくなるまでに至っていたためでした。きっかけはサーブから始まり、最近は部活でもまともにラケットを握っていなかったようです。
しかし「あること」をするだけで、今回劇的な変化をしてくれました。
目次
上手くいかなくなったきっかけ
中学三年生の時にサーブ動作の指導をうけ、それが不運なことに最初上手くいきだしました。そこから数か月すると突然サーブが入らなくなりだしたようです。
「不運」と書いたのは、彼女は4スタンスタイプ(人によって身体の使い方が4種類に分かれる)でA1(前軸内旋型)なのですが、「肘を身体の後ろに引いて」という違うタイプ動作の動き出しの指導を受けていたにもかかわらず、サーブがポンポン決まり出したからです。
しかしそれは長く続きませんでした。
上手くいかなくなりだしたら、余計動作を追求して、動作に意識がいっていたと思います。
特にA1タイプは、目の前の問題から一つづつ、順を追って解決しようとする傾向も強いので、「あること」が抜けてしまうと余計動作に意識がいっていたのではないかな?と思います。
今回のトレーニング指導
まず正しく立つことから始まります。
これは人間が地球で生活していくには必須要項なので、なんだか壮大なことを言いましたが、決して大げさではありません😆
それからは、軸を作り体幹が良く動くようにA1のリポーズ体操やスクワットやお尻歩きなどをしました。
その後、投げたスポンジボールを素手で打ち返してもらいました。ここでの変化が劇的でした✨
この時段階を踏んで、ボールを打ち返してもらいました。
- 投げたボールを打ち返す
- 両手を合掌してからボールを打ち返す
- ターゲットを決めて、両手を合掌してから狙った場所に打ち返す
投げたボールを打ち返す
この時は、打ち返そうとしたボールがちょと振り遅れて、ボールが上や横に飛んでいました。
ただ、「振り遅れてる」ということは彼女には全く言っていません。
両手を合掌してからボールを打ち返す
次に合掌した構えをとってもらいボールを投げると、これだけで急にボールが返って来るようになりました。
振り遅れていたタイミングもこれだけで合ってきました。
ターゲットを決めて、両手を合掌してから狙った場所に打ち返す
さらに、「ここ狙って」とターゲットを指定して、合掌した構えからそこに打ち返してもらいました。
すると、✨なんということでしょう!✨
返ってくるボールの勢いが凄まじくなりました!
この時はもう、動作の意識なんてしていません。
「あそこに返す!」と目的意識をもってもらっただけです。
冒頭から記述していた「あること」とは「目的」をもってもらうことでした😊
上手くいくコツは意識から改善!
今回、卓球部の女子高生をみて、肘の位置がおかしくなっていることが上手くいかない原因で、動いてもらった時は振り遅れているという現状があるけれど、直し方はその動作そのものではなく、「あること」と記述していた
目的をもつこと
でそのどちらも改善されてしまいました。
それだけで、何も意識せずに勝手に本来のナチュラルな動きが出来ていたのです。
今回はスポンジボールを素手で打ち返しましたが、今後ラケットをもって想ったところに打ち返すには、
本人の動作意識ではなく目的意識の習慣化が必要です。
同じことを繰り返していると飽きてしまうので、ターゲットに当たったら5点で5球で何点取れるか、とかゲーム性にしてしまって楽しく改善していくのも一つです。
もっと早く出会いたかったですが、出会った今日が一番若い日なので、今日から改善していって全然遅くはありません😊🏓
今回のような事例は⛳ゴルファーにも全く同じことが言えます。
スイングが目的になってしまっているゴルファーは非常に多く、重要なのは「上手く振ること」ではなく、「あそこにボールを落とす」というターゲットに目的をおくことです。
もっと言えば、ゴルフに限らずどんなジャンルにも言えることです、レッシュ理論(4スタンス理論)は人間の身体の理(ことわり)を理論化したものなので、今回のような卓球未経験者の私が卓球歴11年の学生をみることもあります。そこで私は競技のルールや道具を教えてもらい、それを身体の理に沿って競技に還元することができるので、卓球未経験者の私に声が掛かるという、有難く、普通だったら実現しなかったことも、レッシュトレーナーは可能になります。
扱う人間(自分)の動きはいつでも同じで、道具とルールが変わるだけです😊