ゴルファーに限らずですが、解説や会話の中でしばしば
技術力が高い
とか、
技術的なことを教わる
などと、
「技術」
というワードを使いますが。
レッシュ理論を知り学んで、スポーツに関わっていると、世の中の
「技術」
というワードが意味するものは、
「他人の評価」
なんじゃないかと思えてきます。
目次
プロの高い技術って何のこと?
例えば
プロの高い技術
パフォーマンスが高いことだと漠然と想像できます。
といっても、初心者もプロ競技者も人間がやらないといけないこと(全体定理)は同じで、それの精度が高いか低いかだけです。
文字にすると、その精度の違いが技術では?
と思うかも知れません。
なので精度の違いを深堀りしていきます。
正しい立ち方でパフォーマンスは上がる
立位を例にあげると
正しい立ち方の精度の違いが動きに影響する。
というと、立つだけなので「技術」とは思はないでしょう。
この時の精度は思う力で違ってきます。
さすがに
イメージすること=技術
とも誰も思わないでしょう。
となると、技術って?と思えてきます。
体幹主導でパフォーマンスは上がる
体幹主導の反対は末端主導です。
要は手打ちも末端主導のひとつです。
ゴルフでドライバーを振って、右にスライスしたり左に巻いたりこれらの多くの原因は手打ちです。
それを体幹部から主導させてボールを打つことで改善するのですが、
多くの人は、バックスイングの手の角度とかトップの手の位置とかで直そうとします。
根本的に処置が違うので、直らなかったり、一時的に直ってもまた繰り返します。
この体幹主導は、筋力のない子供達ほど自然と出来ています。
技術は鍛錬して身につけていくもののはずなのに、子供が出来て大人が出来てないっておかしくないですか?
人間がみんなやらないといけないこと(全体定理)
本人にとっては全体定理、それを他人は技術とみる
ゴルフの場合同じ動きの再現性が必要なので、人間がみんなやらないといけないこと(全体定理)が出来てくると、自然と手の角度であったり、脚の使い方が一定になってきます。
それを第三者が解説すると、勝手にその形になっているだけなのに、インパクトでは手の角度はこうなると良いとか評価して、技術が高いと言われます。
しかし、イレギュラーで個性的なスイングで勝つ選手が出てくると、天才型といわれます。
個性的で天才型と言われますが、レッシュ的な視点でみると全体定理が出来ているので理にかなっています。
逆に技術が高いと言われる選手が、全然勝てなくなると調子が悪いとか言われますが、それは単に全体定理が出来ていなくておかしくなっているだけだったりもします。
こうやってざっくりと「技術」という視点でみると勝手に人が評価してるように思えます。
指導の現場
指導の現場にいると、身体の細かな動きを詳細に伝えるより(高い技術といわれるもの)、実は立ち方ひとつを改善するだけでたったの3分で直ってしまうこともよくあります。
ただゴルフを長くやっている人は、間違った情報の刷り込みが多いので、おかしくなっているイメージを断捨離してもらうため、詳細な動きを伝えイメージしてもらい、イメージのずれを修正していく作業も必要になります。
それほどイメージとは身体操作に大きな影響をもたらすのです。
思う力を身につける
話を戻すと、たったの3分で改善できてしまう「全体定理」ですが、思うだけでも実現出来ます。
それが目的です。
手をどう使ってどう動いて…などと考えず、
あそこにボールを落とす
と目的に向かって動くだけで、自然に動けコントロールも出来てしまいます。
上手くいった時の実感は人間は感じにくいです、
「何故かわからないけど上手くいってる。」
という状態になります。
しかし、上手くいってることを理解し実感したいので、そこから手応えを求めて悪循環になるのが一般的な例です。
高い技術を身につけようと頑張らなくても、思う力を身につけるだけでいいのです。
スイングを目的にせず、「あそこにボールを落とす」などといった目的をもって動き、思う力を強くしていってください。