高校3年生の女子卓球部の子が、🍂中3の後半からサーブに違和感が出て、症状が悪化していき⛄高1の2月にはラケットが振れなくなるまでになっていました。
そこから約3ヶ月後の🌷高2の4月末に声が掛かり、週1ペースでレッシュトレーニングをして約1ヶ月半後には高校総体に出場し、個人戦・ダブルス戦🏓で北信越大会の出場切符を勝ち取りました✨
4月末から週1の月3回ぐらいのペースでみていましたが、彼女の状態も良くなってきたこともあり2月頃からは月1回のペースになり、3年生になってコロナ禍の状況で最終指導は6月になってしまいましたが、今回は引退までを書いていきます。
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目次
脱イップス
イップスというと大げさになるかもしれませんが、フォアハンドの動きに変なモーションがありましたが、完全になくなりました🎉
2年生の3月にはフォアサーブも打てるようになり、会うたびに
「調子いいです😊✨」
と笑顔で返してくれるようになりました。
2年生の春から部活の合間にトレーニングやイメージをコツコツ積み上げていき復活出来たのは、辛い中でも彼女が投げ出さなかった強さや向上心の賜物です。
この時点で当初の依頼は達成され、彼女が以前より楽しそうに卓球している姿は嬉しい限りで私の栄養になっていました🤣
自然と動けるようになるまでにやったことは、卓球の動きとして考えるのではなく、人間として苦手な動きを探しそこを克服していったことです。
例えば、縄跳びが苦手だったらジャンプをしたり、胸郭の動きがぎこちなかったらそこを動かす体操やトレーニングをしたりといたって単純なことしかしていません。
ただ、飽きないように様々なアプローチをしていったり、どこが出来てないのかを見極めることは大切ですが、苦しくないトレーニングでそれが獲得出来ていました。
弱点克服
復活後もどんどん調子を上げていき、先生から2つお題をいただきました。
- サーブの力強さが欲しい
- ワンプレー後の動きが遅い
サーブはバックサーブを極めるということで、細かいことは先生に教わり、その練習から違和感がないかをみていきます。
この時気をつけることは、先生は4スタンス理論のB1タイプで彼女はA1タイプなので、力が出やすい軸足やタイミングが違います。
なので先生の動きを完コピすると彼女は強い球が打てません。
そこを念頭にキレのあるサーブを打つには…やはり注目すべきは足の運びでした。
Aタイプは前軸なので前足重心からスタートすることや、懐のスペースを作ってラケットを振りやすくするような足の運びに調整したところ、キレのあるサーブに変わりました✨
サーブ後も含め、ワンプレー後の次の動きが遅れがちでした。
フットワークが足りないからもっと足つかって!となりそうですが、2つのことをしてもらいました。
まず構えを解かずに振ることです。
「構え」というのは、すぐ次の動作にいける準備のことです。
なので、できるだけ構えを解かずに振れば、いつでも次の動作にいける体勢になっているので遅れることを防ぎます。
次にしてもらったのは、動作後のステップです。
サーブ打ったらその場でピョンッとステップ、返球したらステップ、このステップが入ることによって動きが圧倒的に素早くなりました。
動き続ける方が静止状態から動くよりも、、ミスは減ります。
これはゴルフにも言えることで、アドレス(構え)で静止時間が長いほどミスも増えます。プロゴルファー達のアドレスは小刻みに体の何処かが動いているので見てみてください。
構えを崩さないこともステップをすることも、ずっと動き続けるのでものすごく体力を使いますが、トップ選手達はみんなしています。
しかも一流選手ともなると背の高い男子選手でも卓球台の高さぐらい深い構えでプレーしています。
だからといって足腰を鍛えるトレーニングをするわけではなく、毎日の部活でも充分その練習を続けていくと自然と体力も身についていきます。
3年インターハイ予選
3年生になりあっという間に6月頭にインターハイ予選がやってきます。
目指せインターハイでしたが、結果は北信越進出になりました。
それでも凄いことです。
勝負は力が拮抗すると運も影響すると言わざるを得ません。
全試合組み合わせで、決勝ではなくその手前のインターハイ決定戦で優勝校にあたってしまい、インターハイは逃してしまいましたが、どちらが勝つかわからないくらいの内容だったようです。
中学3年から高校2年の春まで、実質1年半試合へのブランクがあった状況を思えば、ラケットを握っていなかった状態から約1年で福井でトップを競う選手になるなんて驚異の復活だと思います🤩
もともと実力があったので、そのレベルまで回復するのも早かったのでしょう。
県大会から20日足らずで北信越大会があります。
北信越の結果は、個人ベスト16✨ダブルスはベスト8✨でした。
ダブルスでは北信越大会常勝の優勝校にあたり、負けてベスト8だったので、実質準優勝やん😄ってついつい贔屓目でみてしまいますね
1年と数ヶ月関わってきて、悩んでいたおかしな動作が全くでなくなったこと、引退するまで上り調子でいけたことに嬉しく思います。
コロナ禍でなければ…と思うことも多々ありました。その中で一番残念なことは一度も生で試合がみれなかったことです。でも、こればっかりはどうしようもありませんね。
これで高校卓球部は引退しますが、インターハイ予選も北信越大会も、緊張しなかったと言っていた彼女の集中力と大物感は将来が楽しみです。
人間の動きの理(ことわり)を知れば競技は関係ない
今回縁あって卓球未経験者が彼女に関わることが出来、すごく勉強になりました。その上ご両親にはもっと早く出会えていたらとまで言っていただきもう感無量です😭
卓球界には今回のような困っている子がまだまだ多いと聞きました。
そんな子達が笑顔になれるよう力になれたらと思います。
そのためには、現場の指導者の協力が不可欠です。
指導している現場で故障している子がいたら、オーバーワーク以外にも指導を振り返ってみてください。
実はそこに原因があることもあります。
今回先生方にはすごくサポートしていただきました。
時間を割いて卓球知識0の人間に分かりやすく説明してくれたり、基本的に彼女の指導は部活中にさせていただいてました。
彼女の場合中学3年生でおかしくなりだしたのですが、ご両親はもちろんのこと先生も彼女が良くなるようにと手を尽くしてくれたことが、今回彼女と出会うきっかけになりました。
プライドがある多くの指導者は、他所のしかも競技未経験者の人間が指導することを嫌ったり、経験者であっても自分の意見と違うことは根拠関係なくはなから受けいれてはくれません。
私も先生のように広い視野で、目的は対象者が笑顔になるには自分がどうすべきか考え行動していきたいと思います。